【ふつうの家族】(137) 辻堂ゆめ・作 伊藤健介・画

 彼も気の毒だ。働きだした頃に服や身体が臭っていたのは、初回のバイト代が入るまでは生活が苦しくて、洗濯も入浴も最低限に抑えていたからなのだろう。田崎(たざき)のいびりがこたえたのか、すぐに髪 ・・・

【残り 849文字、写真 1 枚】



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