【ふつうの家族】(122) 辻堂ゆめ・作 伊藤健介・画

 視線を外したまま、海(かい)は本題を切り出す。

「どうやらこのへん一帯が停電したっぽくてさ。うち、申し訳ないけど、非常用の懐中電灯が一個しかないらしい ・・・

【残り 664文字、写真 1 枚】



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