【ふつうの家族】(120) 辻堂ゆめ・作 伊藤健介・画

 炊飯器の背面を覗(のぞ)き込んでいた母がこちらを振り返り、「あっ、そうだった」と素っ頓狂(すっとんきょう)な声を上げる。
 
「どうかしらね。体調も悪そうだったし、だいぶお疲れ ・・・

【残り 784文字、写真 1 枚】



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