【ふつうの家族】(43) 辻堂ゆめ・作 伊藤健介・画

 あの、と恐る恐る話しかけ、自分の記憶を確かめようとする。しかし青年は目を伏せたまま、舞花(まいか)の言葉に反応の一つも見せなかった。
 
 なぜうちにやってきたのかも、なぜ雨の中に佇 ・・・

【残り 807文字、写真 1 枚】



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