ユリノキ 「チューリップ」の名も 川名興 【房総の草木虫魚】(436)

ユリノキ花=2017年5月7日、水元公園(大野透氏撮影)
ユリノキ花=2017年5月7日、水元公園(大野透氏撮影)
ユリノキ樹形=2023年5月17日、水元公園(大野透氏撮影)
ユリノキ樹形=2023年5月17日、水元公園(大野透氏撮影)

 加藤真也『日本の樹木500超』(2017年、栃の葉書房)に「北アメリカ原産の樹木です。街路樹、公園樹として日当たりのよい所に植栽されます。花は初夏から梅雨時期にかけて咲き、黄緑色にオレンジ色の鮮やかな模様が入ります。花を横から見るとチューリップのようにも見えることから、別名チューリップツリーの名もあります。また、葉は幅、長さともに20センチを超える大きさで、その形を袢纏(はんてん)に見立て、別名ハンテンボクの名もあります」とある。

 ユリノキを詠んだ短歌は少ないが、よく観察していると思う。

 ユリノキの冬木いつしか新緑を靡かせ秀つ枝に春陽のゆらぐ 木更津 平野梅子

 『橄欖102(7)』(23年、橄欖社)

 ゆりの木の淡い黄いろは莟 ・・・

【残り 728文字】



  • Xでポストする
  • LINEで送る