【ふつうの家族】(15) 辻堂ゆめ・作 伊藤健介・画

 冴子(さえこ)が海(かい)の言わんとしていることを代弁すると、海が「そーそー」と軽薄な調子で右手の親指を上げた。
 
 途端に、和則(かずのり)が顔をしかめる。

【残り 750文字、写真 1 枚】



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