師走の民家 懐かしい夜なべ仕事 絵・文 道塚元嘉 【民家の四季】

 冬の農閑期、農家は冬ごもりの間に新わらを利用した製品を作るわら仕事に精を出す。俵、草履、縄などを作る。わら束をたたきやわらかくして、編み上げていく姿は、いかにも農村の冬にふさわしい作業。

 手作業が器用であった祖母は、夜遅くまでムシロを敷いた土間で背中を丸め手際よく年輪を重ねた大きな手で草履を編んでいた。その後ろ姿が ・・・

【残り 1429文字】



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