2024年1月29日 05:00 | 有料記事

漁師町の一角に立つ「梅乃家」。濃厚しょうゆのふくよかな香りが、行列をつくる来店客の食欲を刺激する=富津市竹岡

まっ黒な濃厚しょうゆ味のラーメン。厚切りチャーシューや乾麺とよくなじむ
東京湾を望む漁師町の一角、しょうゆの香り立つ店舗前に行列が絶えない。店内に入ると、厨房(ちゅうぼう)で店主の坂口照江さん(53)が手を休めることなく調理を続けていた。従業員の女性たちとの呼吸もぴったり合い、家庭的な雰囲気が漂う。
照江さんは、亡き父の坂口治敏さんの跡を継ぎ、3代目として店を切り盛りする。初代は、治敏さんの叔母・坂口とめさん。1954年の開業以来、地域に根差して人気を集めてきた。
七輪と炭火で手際よく麺をゆでるスタイルは昔のまま。「常連さんがたくさんいるし、久しぶりに来た方も懐かしいと言って食べてくれる。変わらずに、ずっと同じ作り方でやっていかなければ」と代々親しまれてきた店の味を守る。
メニュ ・・・
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