2023年5月6日 05:00 | 有料記事

大正4年創業の森川屋商店=茂原市

ずらりと並ぶ駄菓子からお気に入りを選び、かごに入れる子どもたち
「ばっちゃん。これうまいよ」。小学生3人組が人気のカップ麺を店先ですすり、元気な声を路地裏に響かせる。近くの保育園児も母親と一緒にガラガラと戸を開けやってきた。“ばっちゃん”と呼ばれる店主の鎗田美晴さん(74)は「お帰りなさい」と迎え入れ、買い物かごを渡した。
茂原市茂原の森川屋商店は、昔ながらの雰囲気が残る駄菓子屋。店内には懐かしい菓子やおもちゃがずらりと並び、お気に入りをかごに入れる子どもたちの笑顔は、令和の今も変わらない。
1915(大正4)年創業の同店。昭和10年ごろ、店名にもなった森川町から数百メートル離れた現在地に移転した。当時からある木造の建物は今も現役で、かやぶき屋根にトタンをかぶせた趣あるたたずまい。土間も特徴的で、瓶ジュースのふたを敷き詰めて模様にしている。
もともと ・・・
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